耳の形であなたを識別できる!? 生体認証
デジタル社会が当たり前になってきた昨今、セキュリティの問題は重要ですね。
スマートフォン、パソコンなどの機器、また各サイトへアクセスする際には本人確認が必須になっています。
パスワードや二段階認証など、様々な方法がありますが、今回は生体認証について特集したいと思います。
耳を利用した生体認証!?耳介(耳形)認証
顔認証や指紋認証は、すでにスマートフォンのユーザー認証でよく使われています。
他にも生体認証には虹彩認証や音声認証、静脈認証などいろいろなものがありますが、耳を使った生体認証も存在します。
人間の耳介は複雑に入り組ん形をしており、この耳介により生体認証を行います。
この凹凸のある耳介のおかげで、より音を集めやすく聞きやすくなるなるという効果があるのですが、この複雑な耳の形は人により大きな差があります。
耳介の隆起部、陥没部、平坦部の面積、隆起部の稜線などを調べることで、個人を特定することが可能となるのです。
耳穴を調べる個人認証技術
それに加え、新たに「耳穴」による生体認証技術も誕生しました。
NECと長岡技術科学大学により、人間の耳穴の形状によって決まる音の反響を用いた個人認証技術を開発されました。
まずマイク一体型イヤホンを耳に装着し、耳の穴で反響したイヤホンの音をマイクで収集します。
耳の穴は個人により形状が変わるため音響特性を取得することで個人の識別が可能になります。
この音響特性は1秒程度で測定ができます。
生体認証のメリット・デメリット
生体認証には大きなメリットがあります。
まず挙げられるのは、セキュリティの高さです。
個人それぞれが持つ身体的な特徴を利用しているため、なりすましの心配が少ないことがあります。
またパスワードと違い流出するリスクも低いと言えます。
次に大きいのがその利便性です。
パスワードは記憶し必要な度に入力する手間が掛かりますが、生体認証ならそうした煩わしさは一切ありません。
ただ生体認証にはメリットだけではなく、もちろんデメリットも存在します。
デメリットとして考えられることのひとつは、認証の精度が必ずしも100%ではないことです。
特に顔認証では加齢、メイク、マスクや眼鏡の有無などで本人であっても認証されないといったケースは度々聞くこともあると思います。
他にも指紋認証では接触の仕方により認証がうまくいかないことも。
またどの生体認証も、方法によってはコピーすることが可能です。
もしそうした方法等でセキュリティが破られた場合、生体認証ではパスワードと違って簡単に変更ができません。
そうした点も十分に頭に入れた上で使用することが大切です。
参考
一般社団法人日本自動認識システム協会 耳介認証
NEC、人によって異なる耳穴の形状を音で識別する生体認証技術を開発 | NEC
生体認証とは?種類や仕組み、メリットについて詳しく解説!|ソリューション|パナソニックEWネットワークス株式会社