著/木村晴美 市田泰弘 発行/生活書院 /200頁 2014年8月11日第1版発行
語学としての日本手話学習の最良かつ無二の入門書として絶大な支持を集めてきたテキスト
刊行20年目にして待望の改訂新版が誕生!!
手話言語学研究の深化に伴っておPART1文法編を全面的に書き改めたほか、全編にわたって改稿。
コラム=Culture Notesにも20編の新原稿を加え、文法編を中心に動画とのリンクも提供。
全ての日本手話学習者必携の語学テキストブック。
【目次から】
はじめに
本書の使い方
PART 1 手話について知ろう
〔日本手話とは?]
手話は言語である/手話は日本語を表示する記号ではない/手話はパントマイムやジェスチャーの寄せ集め?/言語とジェスチャーの決定的な違い/手話には音韻構造がある/手話には文法がある/ネイティブ・サイナーをモデルに/ネイティブ・サイナーとは?/ろう者の社会──デフ・コミュニティー/ろう者は独自の文化をもっている/ろう者同士の国際交流と手話/ろう学校では手話は認められていない/バイリンガル・バイカルチュラルろう教育/日本語を話しながら手話の単語を並べる日本語対応手話/図像性は手話の最大の特徴だという誤解/CL構文/手話は抽象的なことを表現しにくい?/フローズン語彙 フローズン語彙の音韻的要素/「語源」をもとにした学習の落とし穴
〔日本手話の文法〕
非手指標識/空間利用/基本語順/修飾と並列/話題化と焦点化/関係節/補文構造/時間節・理由節と条件節/他動詞と自動詞/一致動詞/動詞連続構文/使役構文/主体移動構文と非意図性/心理変化、想起、知覚、中間構文/アスペクト(進行、完了、未実現など)/否定/モダリティ/語の意味/借用/慣用句/日本手話の方言/日本手話のバリエーション
PART 2 手話を実際に学んでみよう
TOPIC 1 名前をたずねる──話題化、WH疑問文 他
TOPIC 2 年齢をたずねる──「~のように見える」、[意味]の用法 他
TOPIC 3 家族の紹介──完了と未完了、左手の代名詞 他
TOPIC 4 出身地──[育つ]の用法、分裂文 他
TOPIC 5 仕事──理由を述べる表現、「毎週○曜日」の表現 他
TOPIC 6 一日の生活──「ふだんは~する」、否定の表現 他
TOPIC 7 通勤・通学──程度の副詞の位置、条件節 他
TOPIC 8 趣味・スポーツ──能力の表現、「好き」と「きらい」 他
TOPIC 9 旅行──経験の表現、意図の表現 他
TOPIC 10 嗜好品──WH分裂文、必要の表現 他
Culture Notes サインネーム/ろうの弁護士/ろう者の拍手/NHK手話ニュース/明晴学園/障害者権利条約/ホテルの部屋のドア/トイレに閉じ込められたら 他
指文字
さくいん
動画はこちら
【著者】
木村 晴美(きむら・はるみ)
山口県生まれ。ろうの両親から生まれ育ったろう者。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了、同博士課程退学。国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科教官。NHK手話ニュース845の手話キャスターとして出演中。 著書に『日本手話と日本語対応手話(手指日本語)』(生活書院、2011年)、『日本手話とろう文化』(生活書院、2007年)などがある。
市田 泰弘(いちだ・やすひろ)
東京都生まれ。聴者。家族にろう者はいない。立教大学大学院博士課程前期課程教育学専攻修了(文学修士)。国立障害者リハビリテーションセンター 学院手話通訳学科主任教官。論文に「言語学からみた日本手話」『ろう教育と言語権』(明石書店、2004年所収)など。
●著者名:木村 晴美 (著), 市田 泰弘 (著)
●出版社: 生活書院; 改訂新版